関西では 馴染みの卵料理です。小料理屋 呑み屋 大衆酒場では必ずお目にかかる筈です。なんせ原材料が卵なのだから売値が法外に高くなる事は先ずない。
厚焼きにしろ だし巻きにしろ 能書きを言い出したら切がないけれど「まあ 同じような」ものでしょう。 オムレツにしたとて同じ仲間でしょう。 グルメの太平の時代 こんなこと言っていたら 笑われるんだろうか?
単純明快ストレートな「だし巻き」なんだけれど これが<どうしてドウシテ> かなりの」難物もん」なんですワ。
難物の原因は<卵とだ.し>です。 だし巻きという位ですから 「だし」が主役で
す。だしの味具合とか分量に腕が十二分に発揮されるところです。
”味”となると人さまざま好みさまざま十人十色ですが どんな料理名人でもパス出来ない鉄則があります。それが卵とだし・汁の割合です。
2:1です。古来伝承されてきた数字です。即ち 卵の半分は水っ気なのです。
これは素人目にも 何となく「難し」そうです。 事実 難しい。
だから 色々様々と工夫します。 根がウルトラ・単純な料理です。こう知ると どうも人間のやっている創意工夫と言うやつも なんか胡散臭く見えてくるから面白い。
卵の30%と権威ぶったり カタクリ粉や妙ちくりな化学を利用して 見栄え良く出来上げます。
口にしたら解ります。 料理のことだけでなく 人間の事などもイロイロべんきょうになります。 2:1をモノにすると 人間の偽物をも判断出来るような気になるから不思議です。
だし巻きと厚焼き玉子はやはり違います。
これからも続けに続けたい 中津さんそん