” ”だし巻き玉子焼き”を説教してくれた先輩職人は 確かに言った。 そう「こいつが出来るようになれば 一生”飯”には困らない」と。
「一生飯には困らない」。 このフレーズはこの当時の私にはどんなにか甘い蜜の
囁きであったことかーーー。 青春丸出しのvagabondならぬobakabondのノーテンキ若男でも、無一文の零泊生活を押し付けられるのは正直言って怖いのです
俺はジブンが臆病であることを否定はしない。言いようによっては慎重
と同義語にも取れるじゃないか・・・. 要するに気が小さいだけです。 それで良い。
で、出来た、出来る腕になった。 これで一生飯がくえる。 生涯ご安泰の 年金を手にしたようなもんです。 親父さん、安心してください
ところが、世の中甘く行かんものです。 わしゃ,未だに「めし食えん」 別に自慢できる話でもないか・・・ 「こんな年になるまで、コンナ事にも頭脳が及ばなかったとは、相当なおバカさんですね」と笑うしか無いわネ。
だし巻きのスキルで起業みたいな事をやらかす勇気も資金も有るわけないし、さりとて、75才を超えると雇用されるのも儘ならぬ日本の事情です。
嫌らしい言い方をすると 今俺は現在・現実の助っ人が欲しい 。。 それは淡い夢の期待に過ぎなかったようだ。
てなことになってしまうと だし巻き玉子焼きヨ、もうお前の面なんか見たくもない。
あっち行けや! と言ってしまうところなのに なんか無性にお前さんが愛しくなってね・・・・・
俺は あんたを捨てたりは絶体にしない。 偕老同穴もいいもんじゃ。
Jikows つれずれ 中津さんそん
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